


最近忙しさからストレスによる物欲が止まらないんです…
もっとお金あったらたくさん使えるのになって
涼子さんは収入増やしたいと思わないんですか?

そりゃ、増えるに越したことはないけど、それよりも税金を減らしてほしいわ
もうすぐ消費税10%だし、給与明細見てても引かれるお金が多すぎてやんなっちゃう

それだ!!!
引かれるお金が減れば使えるお金は増える!!
涼子さん、私さっそく税金を減らす方法を調べます!

え~そんなことして大丈夫なの?
知り合いが脱税で逮捕なんてイヤよ







でもまぁ涼子さんからいい質問を引き出したということで、
悪だくみは聞かなかったことにしてあげましょう。
では、夏美さんが捕まらないためにも「節税」と「脱税」の違いを説明しましょうか

聞きた~い!
なんとなくですけど、脱税の方が悪ってイメージですけど、違いって何なんですか?

涼子さんのイメージでおおむね当たりです!
「節税」は法律の範囲内で納税者にとって有利な規定を利用して税金を安く抑えられるように対策することです。


逆に「脱税」は税法を無視したり、納税者が都合よく勝手な解釈をしたりして、納税額を不当
に少なくする行為のことを言います。

自分の勘違いや間違いが「脱税」に繋がることもあるんですね。ちょっと怖いです。

違反してしまうと、税務調査を通じて多額の追徴課税を命じられたり、金額が多く、悪質と判
断されると、最悪逮捕になる可能性もあるから、気を付けないといけないですね。


そうよ、夏美ちゃん!
まったく、現代人は悪いことに知恵を回しすぎですよね

実は古代ギリシアの時代からすでに脱税はおこなわれていたんです!

私、歴史好きだからそういう話すごく興味あります!

まず、古代ギリシャの税制度についてみてみましょう。
歴史に名を残す大国や強国というのは、とても優れた税制度を持っています。
なぜなら、国の発展には税収入というのが欠かせないからです。







市民に対してはあまり課税されてませんでしたが、富裕層に対しては課税されていたようです。


しかしこれは法的な徴収ではなく、富裕層が自発的に行う寄付金のようなものでした。
「アンチドシス」という制度です。
簡単に言えば、財産を持っているものに対して公共奉仕(寄付)を命じることができる制度なんです。


それが、抜け道もあるんです!
「アンチドシス」を命じられても、自分よりも資産を持っている人がいて、その人が「アンチドシス」を命じられていない場合は、その人を指名することができるのです。

すごいシステム!笑
そんなことできるんですね!?

はい、どちらがより多くの資産を持っているかが判定され、資産を多く持っている方が国家奉仕をするという制度なんです。
アンチドシスから逃れたければ財産を減らさなければいけないですし、
財産を減らしたくなければアンチドシスを受け入れなければならないという

どっちにしても財産は減るんですね(笑)
全然抜け道になってない(笑)

アンチドシスは、自分の資産を国家に寄付をしなければいけないのをどうにかして避けようと考える金持ちをあぶり出す役割も担っていたということです。


そして、この時代は関税が国家の主な収入のひとつでしたが、関税を免れている密貿易者がかなりたくさんいたと言われています。


払うお金を少しでも減らしたいというのはいつの時代も変わらぬ人間の性ということですね。
ちなみに、古代ギリシャでは詩人が脱税の多さを嘆く詩も残っています。

歴史と言えば、私古代エジプトが大好きなんですけど、エジプトに関係する税金のお話ってありますか?
