経済

東京オリンピックへの不安と期待

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今週はオリンピックがもたらす経済効果と株の期待:方法をお伝えしましたが
今週最後は…

オリンピックの負の面

について見てみましょう。
 
オリンピックは確かに大きな経済効果をもたらせてくれるかもしれません。
しかし…
プラスの面だけではなくマイナスの面も存在します。
それは…

オリンピックの終了後…

 

【オリンピックバブルの後…】

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(NHKnewsWEB参照http://urx.nu/54Hf)
2020年のオリンピックとパラリンピックの開催都市が東京に決まったことで2020年までにおよそ3兆円の経済波及効果が見込まれています。
 
こうした経済効果に伴って東京を中心に全国で15万人以上の新たな雇用が生まれると試算しています。
また大会期間中にはオリンピックとパラリンピックを合わせて延べ1000万人余りが観戦に訪れると予測しています。
 
一方、オリンピックの開催に向けて競技会場などの施設整備も一気に進みます。
1964年の東京オリンピックに向けて建設された現在の国立競技場は2019年までにおよそ1300億円をかけて61年ぶりに建て替える計画で収容人数は5万4000人から8万人に大幅に増えます。
 
このほかバレーボールや競泳の会場など仮設を除いた11の競技会場が新たに建設される予定です。
また東京・晴海に建設される選手村は大会終了後、公園として利用され、選手が宿泊する住宅棟はマンションになる見通しです。
 
招致委員会は競技会場や選手村などの施設整備費を3831億円と試算していて、東京都が積み立てているおよそ4000億円の基金でまかなえることから新たな税負担はかからないとしています。
 

【東京開催=成功では…】

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オリンピック開催地が東京になっただけでは、成功とはいえません
東京オリンピックが仮に採算がとれるとしても
将来残る遺物は将来世代の負担になる可能性が非常に高い。
 
上記の
・国立競技場の建て直し
・11の競技会場が新たに建設
・選手が宿泊する住宅棟
オリンピック後の利用も考えて建設しているようですが
今後人口の減っていく日本に使い道はあるのでしょうか?
 
もし仮に上手くいかなかった場合は国民の負担が増えるだけです。
気持ちだけ舞い上がりオリンピックに向けて過剰に建設を進めると他国と同じ事になってしまいます。
 

【オリンピックが生んだ赤字】

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ロンドンオリンピックの結果

(エコノミック・タイムズ紙抜粋)
「観光シーズンの8月には、毎年30万人の外国人と80万の英国民がロンドンを訪れます。
しかし五輪観戦に来た外国人は10万人だけで、宿泊費の高騰もあり国内旅行者も激減して
しまった。しかも国内向けチケットの大半をロンドン市民が購入したため、自宅と会場を
往復するだけ」
 
商店街、観光地はゴーストタウンと化したのである。
「タクシーとレストランの稼働率は4割減、歴史的名所のロンドンタワーは5割減、臨時
アルバイトを雇った店は、解雇を始めています。開催費用の93億ポンド(約1兆1400億円)は
本当に元が取れるのか、早くも不安視されています」(同)
 

【オリンピックへの期待】

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今回の記事は悪い面を強調したいわけではありません。(東洋経済参照)

東京オリンピックを採算の取れるモノに
将来世代に過度な負担がないようなオリンピックをデザインし
意味あるメッセージを国際社会に発し
五輪を通じて日本社会を発展させてこそ
初めて成功と言えるではないでしょうか?
 
ビジネスの面では日本の観光業の魅力や食文化の高さをアピールして
持続的な観光業の拡大につなげられるはずです。
 
日本社会に対しても、世界の人々との交流を促進して
国内だけで出回っている情報や偏見から解き放たれるきっかけとなり国際化が進めば
今後の努力で東京オリンピックを“真の成功”に導けるかもしれない。
 
もちろん、開催国はメダルを量産できるので、金メダルを取りまくって国民に多幸感を与えれば、
オリンピックで損しても一大国民激励会としての意義ある投資になる面もあります。
 
そういった想いも込めて2020年のオリンピックを応援したいですね♪
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ABOUT ME
吉永 智徳
吉永 智徳
コックからFPに転身したという異色の経歴を持つ。2児の父。 不動産投資・税金対策・保険見直し・不労所得を得る方法など、 幅広い分野をカバーする知識で、5年で資産を30倍にしたお金のプロフェッショナル。 難しい金融のトピックもユーモアを交えてわかりやすく解説してくれると人気で、 セミナー受講者数は年間3000人を超える。 また、コンサルタントとして、会社社長から主婦まで、多様なお客様のライフプランニングを務めている。