税金から見えてくる日本と世界の金融実情
このブログはFP事務所を舞台に、
3人のキャラクターがメインとなって、
お金や経済の知識を易しく解説します。
左✩吉永所長… 真面目で腕利きのFP事務所所長
中☆涼子さん…最近金融を学び始めた新婚さん
右✩夏美ちゃん…新米FP。明るく元気でちょっと天然
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Part4 知るだけで節税効果!?今すぐ出来る対策法
夏美「 本日は、税金に関して
実際に私たちがどんな対策を
出来るのかをご紹介します♪」
涼子「待ってました♥
世界的な取り組みを知るのも
勉強になりますけど、
やっぱり1番気になるのは
自分が得できる方法ですよね」
吉永「それでは早速
知らなきゃ損する
サラリーマンでもできる
節税対策を見ていきましょう!
ところで、涼子さんが
初回でボヤいていた
『昇級し、給与が上がっても
手取りが変わらない』という
お悩みですが、
あれは所得税の問題です!」
夏美「所得税は字の通り、
所得に対してかかる税金
ですね。」
涼子「どうして所得税が
関係するんですか?」
吉永「現在日本は
累進課税という
システムを採用しています。
累進課税とは、
所得が増えるとそれに伴って
税金も高くなる制度なので、
たとえ収入が増えても
比例して税金も高くなり、
結果手取りは変わらないという
ワケなんです!」
涼子「そんなからくりが!
どうにかならないんですか?」
吉永「どうにかなります!
実はサラリーマンの税金は
給与額で決まる訳ではなく
課税対象額で決まります!
課税対象額とは、
税金のかかる所得
のことで、
その額に応じて、
税率がかけられて
税金が取られるわけです。
つまり、
この課税対象額が
少なければ少ないほど
税金を取られなくて済む
のです!」
涼子「へ~~!
どうすれば課税対象額を
少なくできるんですか?」
吉永「所得控除を増やす
んです。
所得控除を増やすことで
税金が安くなります!」
夏美「給与ー給与所得額控除
ー所得控除=課税対象額
となりますよ」
吉永「なお、給与所得控除は、
一定の額が
決められていますので、
私たちが増やすべきは
所得控除です!」
涼子「どうやったら所得控除を
多くできるんですか?」
吉永「方法は色々ありますが、
最もポピュラーであり、
涼子さんにも身近であろう
扶養控除を
まずはご紹介しましょう」
夏美「扶養控除は、
扶養家族のための税金を
控除してくれる
制度です!」
吉永「例えば
涼子さんとお子さんがいれば
旦那様は2名分の扶養控除を
受けることができます!
扶養している人、
1名あたり38万円を
所得から控除できますので
計76万円控除できるんです」
涼子「1人38万円は大きいですね!」
吉永「そうなんです。
年収450万円の人に
扶養家族が
1名いるだけで
節税額はなんと
71,000円にもなるんです。」
涼子「71,000円!!
使わない手はないですね!
でも、
結婚もしてなくて、
子供もいなかったら
この節税対策できないんじゃ?」
吉永「その点はご心配なく!
実は、扶養家族の対象は
税法上、
・6新等内の血族
・3新等内の姻族
ということになっています。
つまり、
扶養控除に入られる範囲は
かなり広いんです!」
涼子「そうなんだ~」
吉永「具体的な例をあげますと、
涼子さんの従兄弟の子供や
祖父母の兄弟までもが、
扶養に入れるんです! 」
涼子「えっ、同居してなくても
良いんですか?」
吉永「いいんです!!
勘違いされている方も
多いですが、
同居していない家族でも、
扶養に入ることが
できるんです!
こう言うと
『誰でも扶養に入れてしまえ』
と考えがちですが、扶養には
しっかり定義があるので
注意してくださいね。
ポイントは、
生計を一つにしていること
です。」
涼子「確かに明確な定義がないと
節税目的で
会ったこともない親戚を
扶養に入れちゃうケースも
ありそうですもんね!」
吉永「とはいえ、
具体的な援助額などは法的に
規定されてはいないので、
面倒を見ている、
面倒を見る可能性が
あるなら、
扶養に入れることが
実質可能です!」
夏美「こちらが、
対象になるかどうかの
簡単判断シートです」
吉永「もし、年金をもらっていても
公的年金のみの収入が
・65歳以上で158万円以下
・65歳未満で108万円以下
という条件を満たせば
扶養に入れます」
涼子「知らなかった~
特別なことをしなくても
節税って出来るんですね!」
吉永「そう、
知っているか知らないか
の違いだけです!」
夏美「知識がないと、知らぬ間に
損してるなんて
恐ろしいことですよね」
涼子「私もボヤいて暇があれば
どんどんお金のことを
勉強して得できるように
なりたいです!」
吉永「その意気ですよ。もっと一緒に
勉強していきましょう!
次回は総集編です」