episode 11-4
「国際通貨の米ドルと
円の関係とは!?」
第1話 《お金=紙切れ?!》 なぜ価値があるのか?! https://money-secret.thousand-ventures.jp/4113 第2話 貨幣のはじまり ~こうして経済は回ってきた~ https://money-secret.thousand-ventures.jp/4135 第3話 こうして、今のお金の原型ができた! https://money-secret.thousand-ventures.jp/4155

夏美「米国のドル
ですよね!」
<国際通貨>
と呼びます。」 吉永「これが決まったのは、第2次世界大戦中の
1944年7月です。
米ニューハンプシャー州の ブレトンウッズで開かれた 連合国の会議で決定されたので、 これ以降の国際通貨体制を<ブレトンウッズ体制>
と呼びます。」 吉永「金1オンスは、米ドルで35ドル
と固定され、米国以外の国の政府が要求すれば、
いつでもドルを金と交換する仕組み
ができました。」 夏美「国際的な金本位制度が スタートしたということですね。」 「世界各国の通貨は、 一定の割合で米ドルとの 交換レートが決まりました。 このレートは 変動することがないので、<固定相場制>
といいます。」 吉永「この時、 日本の円は、1ドル=360円
と固定されましたよね。」 吉永「しかし、 米国は東西冷戦の中で、 欧州に資金援助したり、 ベトナム戦争で多額の資金を 使ったりしたため、次第に本国に保有している
金の量よりも
多い額のドルが世界に
流通するようになります。」
夏美「それだと、 金本位制として 機能しなくなりますね。」 吉永「そうです! これに気づいた 英国とフランスは、 保有している多額のドルを金と 交換するように米国に要求します。 これに困った米国は、 1971年、 ニクソン大統領が声明を発表して、 ドルを金とは 交換しないことを明らかにします。」
<ニクソン・ショック>
と呼びます。」 吉永「ニクソン声明によって、米国のドルをいくら持っていても
金と交換できなくなったのですから、
ドルの価値は下がりました。」
夏美「金と交換できないとなると 価値がないとおもわれますもんね。」 吉永「一時的には1ドルが308円
になりました。 1ドル360円が308円に なったのですから、 これは円高ですよね。でも、当時は
“360円が308円になって、
なんで円高だ。円安じゃないか“
などと言う人も多かったと聞きますね。」
吉永「その後は、 交換レートを固定することがむずかしくなり、需要と供給の関係によって
為替レートが動く
という<変動相場制>
に変わりました。」 吉永「しかし、 ドルに代わる国際通貨が 存在しなかったため、 それ以降も、 ドルが世界のお金として君臨しました。」 吉永「ちなみに、 その後のドル円相場はこのようになっています。」
