
ファイナンシャルプランナーって何?

Episode2~1~
「銀行預金じゃお金が減る!?」

これからの時代は
貯金してても
お金は減っていきます」

実質的にそういう風に
なっていくということです。」
涼子「ますます意味が分かりませんよ! どういうこと~?」 夏美「涼子さん、少し前まで 缶ジュースっていくらでした?」 涼子「急に何々?えっと110円?」 夏美「今は1本130円です。 要は値上がりしているんです。 缶ジュースだけでなく、ほとんどのものが
10年前に比べると値段が
高くなっているんです。」

額は同じでも、価値が
変わってしまっているんです。
つまり、1000円というお金は
実質的に減ってしまっている
のと同じなんです!」
涼子「なるほど~ 元本は変わらないけど 価値が変わるってことですかね?」 吉永「その通りです。 これからも預けてある100万円と いう額は変わりません。
しかし物価が上がって、
100万円でできることが
今の50万円でできることと
同じになってしまえば、
それは100万円が50万円に
減ってしまうのと同じです。」

吉永「甘い。
もう缶ジュースに入っている 砂糖の量くらい甘いです。 いいですか。涼子さんは アベノミクスってご存知ですよね?」 涼子「もちろん」 吉永「アベノミクスの目的は端的に言うと、 デフレ脱却による 日本経済の立て直しです。」 涼子「それとインフレに何の関係が?」 吉永「大いに関係します。デフレ脱却のためには
インフレを起こさないと
いけないからです。

物価を2%あげている
真っ最中なんです。」
涼子「お金をたくさん刷ることで デフレから抜け出せるんですか?」 夏美「デフレっていうのは モノの値段が下がって、 お金の価値が上がる状態のことです。 お金の量が少ないから、 お金が貴重品になってしまって 使いたがらない。 だからお金が世に出回らず 不況になってしまうんです。 それなら日本で唯一お札を刷れる 日本銀行にもっと大量のお金を 作り出してもらい、世の中に 出回らせて皆が使えるようにすれば いいということになるんですよ」 吉永「とどのつまり、アベノミクスが成功すれば
日本はインフレになります。
デフレ下では相対的に お金の価値が上がるので、 使うより持っている方が お得となりますが、 インフレ下では、逆で、物価が上がることで
相対的なお金の価値は下がります。
つまり、先ほど言ったように、 今持っているお金の価値が減って、 その分実質的に お金が無くなることになります。」 涼子「え~。ということは、近い未来 そうなるってことですか?」 吉永「近い未来どころか、もうすでになってますよ。」
涼子「えええ!? 全然気づきませんでした!」 夏美「4月から消費税が5%から 8%に上がりましたよね。 これは実質的には物価が上がっている のと同じことなんですよ。 それだけでなく、原材料や運送料に 消費増税の影響が出たことで 値上がりした商品もあれば、 増税に便乗して今まで控えてた 値上げをしてしまった ケースもたくさんあります。」
昨年6月以来、
13カ月続けての上昇
となっています。」 涼子「消費者物価指数って何ですか?」 吉永「消費者物価指数というのは、 ざっくり言うと 「物価が上がったのか 下がったのかを表す数字」です。 消費税が上がったことを加味しても、日本は13ヶ月連続で物価が
上がってきたということ、
長らく続いた「デフレ」から
「インフレ」が意識され
始めたということです。」

涼子「ちなみにこのままインフレになったら どのくらいマズいんですか?」 吉永「では明日は実際にどのくらい 涼子さんのお金の価値が減るのか シミュレーションしてみましょう」
【第二話】
②銀行に預けるとお金が減るワケ