ポイントは出産日!?
産休・育休の真実編③


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part1 妊娠したら仕事って辞めても良い?
Part2 産休と育休ってどう違うの?
Part3 出産したらもらえるお金まとめ

涼子「無給になる産休・育休中を
健康保険が助けてくれるって
どういうことですか?」
吉永「妊婦さんに対して、
健康保険には
2つの保障があります!
その1つが
出産育児一時金」
夏美「あ!この前、勉強しました!
赤ちゃん一人の出産につき
42万円が支給される制度
ですね」
吉永「そうです!ちなみに
双子や三つ子の場合は、
2倍、3倍になります。
赤ちゃん1人につき
42万円と覚えてください。」

涼子「私が出産する予定の病院だと、
分娩にかかる費用は
50万円くらいって聞きました。
このお金があれば
負担が少なくて済みます♪」
吉永「分娩費用は病院によって
かなり金額が変わりますので、
産む病院が決まったら
しっかり確認しましょうね」

涼子「本当助かる~
で、もう1つの保障って
何ですか?」
吉永「もう1つは
出産手当金です。」
夏美「また、同じような名前が
出てきましたね・・・」
吉永「こちらは
産休中に給料が出ない
代わりに給付されるお金
です」
涼子「えっ♪じゃ…
いや!待ってください!
全額出るわけは
ないですよね…?」
吉永「さすがに全額ではありませんが、
基本給の3分の2程度は
出ます。」

涼子「3分の2も!手厚い♪」
吉永「この手厚い保障こそ
健康保険の強みです!
出産一時金も
出産手当金も
加入している健康保険から
出るお金です」

涼子「てことは、健康保険に
加入していれば
絶対もらえるんですか?
保険証を持っていれば
OKってことですよね?」
吉永「いえ!
ただ入っているだけでなく、
きちんと条件を
満たしていないと、
支給されません」
涼子「!? どんな条件ですか?」
吉永「では、再び、
出産育児一時金から
説明しましょう。
2つの条件があります。
-
国民保健、健康保険に加入してること
-
妊娠85日以上(妊娠4ヶ月以上)で出産している事。」
夏美「妊娠4ヶ月以上で
出産ということは、
死産でももらえるんですか?」
吉永「妊娠85日を過ぎていれば、
死産や流産などの悲しい結果でも
支払われます」
涼子「条件をクリアしていれば、
自動的にもらえるんですか?」
吉永「もちろん申請が必要です。
出産育児一時金は、
一度立て替えてから
産後に申請して
振り込まれる方法と、

健康保険から産院へ
直接支払われる方法を
選ぶことができます。

後者のものを
「直接支払制度」といい、
現在ではこちらを
利用する場合がほとんどです。」
涼子「直接支払制度は
どうやって利用するんですか?」
吉永「出産前に、
一時金を支払ってほしい
病院を決め、
健康保険へ申請するとともに、
分娩予約をした産院にも
健康保険証を提示して、
直接支払いに関する
必要書類にサインする
という手順です。
出産後、退院するときに
分娩費用を清算し、
出産育児一時金の
42万円を超えた額だけ
自己負担となり、
窓口で支払う必要が
あります。」
夏美「そういうシステムに
なっているんですね~
ちなみに、分娩費用の総額が
42万円を超えなかった場合は
差額分はどうなるんですか?」
吉永「差額は申請すれば
もらうことが出来ますよ。

続いては、出産手当金・
こちらは要注意です。
こちらの条件は、
-
健康保険や共済組合の加入者である
-
一年以上継続して支払いをしている(パート・契約社員含む)
-
国民健康保険加入者及び健康保険加入者の被扶養者は対象外
クリアした上で
こちらも申請が必要です。」
夏美「①は出産育児一時金と
一緒ですが、
他の2つが全然違いますね。」
涼子「確かに、
2は妊娠する前から働いていないと
ダメな条件ですね。」
夏美「3も厳しくないですか?
国民健康保険はでないって…
会社員以外の自営業者の方は
保障されないんですね。」
涼子「ほんとだ!
会社員ってお得!!」
夏美「しかも被扶養者は対象外って…」
涼子「つまり、夫の健康保険からは
保障は出ない?!」
吉永「そうなんです!
いくら旦那さんが
健康保険料を払って、
扶養していたとしても、
出産手当金は
女性・母親のみの
保障なんです。」
夏美「つまりは、
働いている人にだけ
認められている保障
という事ですね?」
吉永「そうです。なので、
安易に退職し
扶養に入るのは
もったいないんです!」
涼子「本当ですね。
1年支払っていることが
要件ならば、
今からパートに変わっても
出産まで払い続けられない…」
吉永「そうなんです!
ただ!
退職後でも
受け取り可能な条件は
別にあるんです。
聞きたいですか?」
涼子「聞きたいに決まってる
じゃないですか!」
夏美「もったいぶらず
教えてあげてください。」
吉永「では次回お話いたしましょう!」