2-4 これで丸わかり!
Airbnbのすべて②

夏美「前回お話したように、
来日外国人の増加による宿泊施設の不足を受け、
今『民泊ビジネス』とりわけ 『Airbnb』が
盛り上がってきています。
オリンピック前の不動産投資チャンスの一環として
今回はAirbnbビジネスのイロハをお伝えします!」
涼子「まず、質問なんですけど、
物件を購入して他人に貸すという意味で
普通の賃貸とAirbnbに違いってあるんですか?」
吉永「良い質問ですね。 違いは業態にあります。
家賃(賃貸料)を受け取るのは「賃貸業」。
民泊ビジネスのように
宿泊料を受け取るのは「旅館業」。
この2つは性質がまるで異なり、
適用される法律も異なります。 」
涼子「線引きはどこでするんですか?」
吉永「賃貸業になるかどうかの基準は、
1ヶ月以上「住んでいる」ことです。
また、
Airbnbを始めるには旅館業の申請が必要です」
涼子「へ~
申請が必要になってくるんですね!
賃貸業とAirbnbのならどちらが儲かりますか?」
吉永「まずは、それぞれのメリット・デメリットを
まとめてみました

そして八王子のある物件をそれぞれで回してみた時の
シミュレーション比較です」

涼子「これだけを見ると、 Airbnbの方が儲かりそうですよね。
ただ、こんなに稼働率よく出来るかな?と
思ってしまいます。
登録件数が伸びているということは、
ライバルが増えてきているってことですし、
他の部屋と差別化しなきゃいけないというと、
インテリアとかも凝らないといけなさそうですし…」
夏美「バリューアデッド型みたいに
企画力が試されそうですか?
それなら、Airbnbビジネスに関しては
代行業者も多いので、安心ですよ。
インテリアコーディネーターに
オシャレな部屋にしてもらえるサービス、
ゲストへのメール対応代行サービス、
運用コンサルティングなど… なんでもありますよ」

涼子「へ~色々あるんですね!
あと不安なのが、
ゲストは外国の方が多いと思うんですけど、
何かトラブルが起きたら
どう対応したらいいんですか?」
吉永「ゲストとのトラブルは一番気になるところですよね。
外国の方だと文化やマナーの違い、民度もあいまって
部屋の備品を壊されたり、盗まれたりという可能性は
大いに考えられます。そこで、
Airbnbには、
ホストが提供した物件に損壊があった場合、
ゲストから受けた損害を補償してくれる
保証システムがあります。」
涼子「ちゃんとそういうケースへの備えもあるんですね!
ゲストのマナーはやはり気がかりですもんね」
吉永「はい、Airbnbなどを利用した民泊ビジネスで
問題視されているのが、
周辺住民の不安感です。
見たこともない人が、入れ替わり立ち替わりで
一室から出入りしている状況を、
よく思わないのは確かでしょう。
特に、Airbnbをマンションの一室でやる場合、
マンションの共用部分は、
区分所有者の共有持分ですから、
民泊の利用者に使われることに抵抗ある人がいて
当然です。」

涼子「そういった話を聞くと、
なんか規制が入ったりしないのかが気になります」
吉永「民泊ビジネスについては政府も注目しています。
今年1月、厚生労働省と観光庁が、
民泊を旅館業法で定める「簡易宿所」として扱うという
新たなルール案を専門家検討会に提示しました。
民泊は旅館業法に基づく規制対象になる見通しです。
先ほど、Airbnbを始めるには
旅館業の申請が必要とお伝えしましたが、
実は大半が無許可営業しています。
そのため、国は法規制で実態を把握する一方、
適正な民泊施設の増加を促していく方向です。
この検討会は3月末までに中間報告をまとめ、
その後厚労省が政令や省令を改正します。
今後の動向に目が離せなくなりそうです。」
涼子「せっかくAirbnbを始めても
規制が入ったらたまったもんじゃないですよね」
吉永「規制が極端に厳しくなるとは考えにくいです。
政府は、民泊によって受けている経済効果が、
摘発で失われる影響を恐れているからです。
外国人観光客の増加と
経済成長を目指している政府方針に対し、
民泊規制を厳しくすることは、
実質的な効果が相反するからです。
とはいえ、
Airbnbビジネスを始める際に忘れてはいけないのが
Airbnbブームが終わったり、
規制が厳しくなった場合でも、
通常の賃貸運用ができるような物件を選ぶ、
そうなった事態を想定してから
投資を始めるということです」
涼子「何事もリスクヘッジしながらも、
始めてみるという姿勢が大事なんですね!
Airbnbも不動産投資の1つのかたちとして
前向きに考えていきたいと思います!」