くすっと笑える
【ビジネス寓話3選】

【回る100ユーロ】

ときは8月、黒海沿岸の町。
雨にぬれる小さな町は活気がなく、
すっかり寂れていた。
人々は借金を抱えて
人々は借金を抱えて
苦しい生活をしているのだ。
その町へ、
一人の旅人がやってきた。

そして町に一つしかない
ホテルに入ると、
受付のカウンターに
100ユーロ紙幣を置き、
部屋を選ぶために
2階へ上がって行った。
ホテルの主人は
100ユーロ紙幣をひっつかんで、
借金返済のために肉屋へ走った。
肉屋は同じ紙幣を持って
養豚業者へ走り、
100ユーロの借金を返した。
養豚業者はその紙幣を握ると、
つけにしてある餌代と燃料代を
払うために販売業者のところに走った。
販売業者は100ユーロを手にすると、
つけでお相手をしてくれる
町の遊女に返そうと
彼女のもとに走った。
遊女は100ユーロ紙幣を懐にして
ホテルに走り、
たびたびカモを連れこんだ
ホテルに借りていた部屋代を返済した。
ホテルの主人は、
その100ユーロを受け取ると、
紙幣をカウンターの元の位置に置いた。
ちょうどそのとき、部屋をチェックして
2階から降りてきた旅人が、
どの部屋も気に入らないと言って
100ユーロ紙幣をポケットに
しまいこみ、町を出て行った。
誰も稼いでないけど、
町中の誰もが
借金を返し終わり、
町は活気を取り戻した。
【猿と株式】

むかし昔、ある男がある村に現れ、
村人たちに言いました。
「猿を一匹1000円で売って欲しい」と。
「猿を一匹1000円で売って欲しい」と。
サルは村では珍しくもなく、
そこら中にいたので、
村人たちはさっそく森へ捕まえに行きました。
村人たちが捕まえた何千匹ものサルを
男は一匹当たり1000円で購入し、
そのうちサルの数が
少なくなってきたので、
村人たちは捕まえに行かなくなりました。
そこで男はサルの値段を
一匹当たり2000円にすると
発表しました。
この新しい発表により村人たちは
またサルを捕まえに行きました。
しばらくするとサルの数がさらに減ってきたので、村人は捕獲をやめました。
しばらくするとサルの数がさらに減ってきたので、村人は捕獲をやめました。
すると男の申し出は2500円へと
吊りあがりました。
しかし、サルの数はかなり減ってきているので、捕まえるどころか見つけるのさえ難しくなっていました。
とうとう男は値段を5000円にまで
吊り上げました。
しかしながら、男はビジネスのために
町へ行かなくてはいけなくなったので、
彼のアシスタントが代わりにサルを買いつけることになりました。
男が留守の間に、このアシスタントは村人たちにこう言いました。
男が留守の間に、このアシスタントは村人たちにこう言いました。
「今まで彼が集めてきた
この多くのサルを、
あなたたちにこっそり
3500円で売りますから、
明日彼が戻ったら、それらを
5000円で売るといいでしょう」
村人たちはそれぞれお金を出し合って、
そのすべてのサルを
一匹3500円で買いました。

しかしその後、
村人たちは男も
アシスタントも
二度と見ることはなく、
ただサルだけは
そこら中に溢れていました。
株式のことが少しわかるようになりましたか?
【親子の会話】

息子:「父さん。
ひとつ聞いてもいい?」
父親:「なんだい」
息子:「国の仕組みって
どうなってるの?」
父親:「いい質問だ。よし。
我が家を例にとってみよう。
父さんはお金を稼ぐから
“経営者”だ。
母さんは家計を管理してるから
母さんは家計を管理してるから
“政府”だ。
そして、父さんと母さんに
面倒を見てもらっているお前は
“国民”だね。
家に住み込みで働いている家政婦さんは
家に住み込みで働いている家政婦さんは
“労働者”だ。
赤ちゃんは・・・そう“未来”だね。
国の仕組みってこんな感じだよ」
息子:「うーん。よく分からないや。
今夜、よく考えてみるよ」
その夜、赤ん坊がおもらしをして、
ひどく泣いていた。
息子は両親に知らせようと
寝室に行ったが、
母親が熟睡していただけだった。
そこで、家政婦の部屋に行った彼は、
ドアの隙間から父さんと家政婦が
ベッドの上で夢中になっているのを見た。
「父さん!」と何度も声をかけたが
まったく気づいてもらえない。
しかたなく、息子は自分の部屋に
戻って寝てしまった。
次の朝・・・。
息子:「やっと国の仕組みって
分かったんだ」
父親: 「ほう。えらいな。
どれ、説明してごらん」
息子:「ええとね。